*** 生まれ変わった Burny FLYING-V は、こちら! ***
   

Burny FLYING-V の復活!!!                        2007年06月10日(日)

1980年代後半、たまたま雑誌で見つけた中古の Flying-V。

Fernandes が、Burny ってブランドで出していたもの。

調べてみたら、GIBSON の Flying-V のデッドコピーとのこと。
しかも、なぜか元となった Flying-V は、ナット幅が40mmのナローネックのモデル。

手の小さいおいらは、思わずこのモデルに飛びついてしまった!

借金出来ちゃったけど、関西のとある大手楽器屋さんから、このギターを購入しました。

この時、その楽器屋さんの対応は、すごく悪かった・・・。
悪かっただけに、今でもよく覚えている・・・。

最初に電話で問合せしたけど、まずその時の対応がひどかった。
お客をバカにした様な態度だったし、
『どうせ買う気無いんだろ?』みたいな感じに思えたなー・・・。
こっちは、買う気でいろいろ聞いていたのに・・・。
そして、支払いに関することも、かなりいい加減だったのを覚えている。
『あんたが見てる雑誌に書かれている通りに手続きしてくれれば良いんだよ。』
みたいな・・・。

さらに最悪だったのは、ギターが届いてから・・・。

専用ハードケース入りで届いた Flying-V。
付属の鍵をつかってケースを開けようと思ったら、開かない!
鍵が合わないんです!
楽器屋に問い合わせても、『そんなはずない!他に鍵は無い!!!』の一点張り。
しょうがないので、ケースの裏側のビス止めされてる蝶番を外して、開けました。
ハードケースは、開け閉めするのにいちいち蝶番のビスを
とったり外したりしなきゃならないから、実質使い物にならない。
今でも、ウチの物置のどこかにあると思うけど、カビカビで使えないだろうなー・・・。

とにかく、いやな楽器屋だった。

でも、今となっては、このギター、買っておいた良かった。
完璧に、お宝だ!!!

で、そのお宝なんですが、
すっかり押入れの奥にほったらかしにしちゃっていて、
ホコリまみれのボロボロになっていました。

ひょんなことから、2007年のゴールデンウィーク最中に、
押入れから引っ張り出すことになったのですが、
出してみたらボロボロだけど、本体にもネックにも、何ら問題無い!

ってことは、ちょっといじれば、今でも普通に使えるのか?

でも、電気系を一新しないとダメだろうなー・・・、と思っていたのですが、
またまたひょんなきっかけで、電気系も問題無くて生きてることがわかった!

ってことで、すぐさま蘇えらせることにした次第です。
(2007年06月05日(火)に作業しました。)

その工程は・・・。

No.

画 像

コメント

01

とりあえず、ピックガードを外して
中身を確認!

汚いねー・・・。

ま、標準のままというか純正のままだと
こんなもんでしょう!
1980年代半ばのギターですよ!
それを考えれば、きれいなもんか。

導電塗料とか塗られてませんね。
シールド加工無しってこと。

02

純正の回路です。

2Vol.、1Tone構成。

フロントVol.が、手前側(ネック寄り)に
位置していて、リアVol.は、後ろ側。

ギブソンのギターって、演奏時に
Vol.ポットをいじることを考えてないのね。

03

Tone用のコンデンサです。

おいらには、Toneは、不要なので、
外しちゃいました!

04

ピックガードの跡が、くっきり残ってます。

ザグリの中は、汚い・・・。

05

フロントピックアップ用のザグリです。

これを見て、何かお気づき???

06

おいら的には、このビス跡に驚いた。

ピックガードのビスを外しただけだと、
ピックガードは外れなくて、
フロントピックアップ用のエスカッション
の上側2箇所のビスを外さないと、
ピックガードは外れません。

なぜなら、エスカッション用のビスが、
本体まで達しているから・・・。

基本設計に問題あるわけよね。

07

この辺って、コピー元となったギブソンを
そのままコピーしてるような気がしますね。

悪い部分まできっちりコピーすることないと思うのだが、
こんなところが生真面目な日本人らしい・・・。

  裸になったボディーを、雑巾できれいに掃除。

  そしたら、ふと思いたって、電気回路のシールド加工をやりたくなった。

  FenderJapan STM650 の時みたいに、アルミテープを使おうかと思ったけど、
  今回は、ケチッて、市販のアルミホイルを使ってみることにした。

  たかだかアルミホイルでシールド加工出来たら、出来ちゃったら、すごくない?

  本当にシールド出来るのかどうか不安ではあったけど、
  ま、ダメもとで、とりあえずやってみることにしました。

  Flying-V のザグリの形に合わせて、アルミホイルをいくつかの箇所毎に切って、
  とりあえず、固定しないで乗せてみる。

  これが、予想以上に大変。

  なぜなら、アルミホイルってヤツは、すぐに破れる・・・。裂ける・・・。

  何度もやり直して、なんとか全体的にカバー出来るようにした。

  そして、簡単にずれたり外れたりしないように、数箇所を両面テープで固定。

  本当に大変な作業でした。

  簡単に済ませたいなら、アルミテープを使うことをおすすめします。
  

08

アルミホイルを敷き詰めました。
ところどころ、両面テープで固定しています。

ここに、
タコのウィンナーとか玉子焼きとか唐揚げとかを
きれいに入れるわけです。

ウソですが・・・。

弁当箱じゃありません。

09

ピックガードには、素直にアルミテープを貼りました。

アルミテープを貼るのは、いたって簡単です。

ピックガードを本体に取り付ければ、
電気回路は、きれいにアルミで包まれることになります。

10

電気回路をピックガードに取り付けます。

Toneポットには、配線しません。

リアVol.ポットが、リアピックアップの近くになるように、
つまり、自分の右手に近くなるように、
フロントVol.ポットと位置を交換。

本体に取り付ける際に、配線等が、本体側のアルミホイル
と干渉して、アルミホイルを破いたりしないように、
きれいに配線をまとめてます。

11

シールド加工と配線が完了して、
組み付ける直前の本体とピックガードです。

No.01 の画像と比べると、
ずいぶんそれらしくなってるでしょ!

12

本体にピックガードを組み付けて、
弦も新品を張り直してチューニング。

チューニングは、KORG の DT-7 を使用して
バズ・フェイトン・モードで。

チューニングより、弦高調整が大変でしたが・・・。

ブリッヂは、こんな感じですが、
思いっきりかすんじゃってますね。
20年近くほったらかすと、こうなるわけです。
こればっかりは、簡単にはきれいに出来ない。

13

フロントVol.ポットの先端部分が、なくなっちゃいました。

ま、良いんだけど・・・。

OutPutジャックが、サビサビ・・・。

でも、サビサビなのは、外側のナットだけです。

ジャックそのものは、問題無し!

14

エスカッション固定のためのビスは、
おもいっきり錆びてます。
でも、そんなの気にしない。
実は、他のギターもこの部分のビスが錆びてます。
しょうがないのかねー・・・。

ピックアップは、リアピックアップのフロント寄り
のポールピースが、サビサビ。
これは、ちょっと問題あり。
なので、不要部分として切り取った6弦の一部をうまく
折り曲げて、それでポールピースをゴシゴシと・・・。
このやり方が良いのかどうかはわからんけど、
サビは、そこそこ削り落としましたわ!
サビを落としたら、若干音量が大きくなったような・・・。
(気分的なものか???)

15

完成!
予想よりかるかに早く完成。
Flying-Vが、20年の時を経て、見事復活!

うれしい!!!

普通に、使えちゃうわ!!!

16

せっかくだから、記念にもう1枚。

あれこれ試して弦高をきっちり調整したら、
チューニングは、バッチリ安定!
弾きやすい!

そして、
アルミホイル・ケチケチ・シールド加工は、大成功!!!
驚くほどノイズ無し!
弦に触れている時といない時とで、違いがほとんどない!
素晴らしい!
やってみるもんだ!!!

でも、大変だから、もうやりたくないような・・・。

とりあえず、手段は別として、
ノイズ対策のシールド加工をしていない方には、
絶対やることをおすすめします。
こんなに効果的なモディファイは、無いですよ!

【復活させた Flying-V を弾きながら想う・・・。】

このギターを手に入れた当時は、下の画像の2本を所有していました。
     
たまたまだけど、どちらもFernandes。

紫のストラトのピックアップは、シングルサイズですが、スタックタイプのハンバッカー。
通常のストラトのピックアップより、よほどパワーも歪もありました。
ところが、Flying-Vのハンバッカーは、それどころじゃなかった。
ハンバッカーのギターを弾いたことが無かったので、紫のストラトと比較して、
あまりのパワーと歪に驚愕したもんです。
『だからみんなハンバッカー付きのストラトを使うのか!』
って感じでした。

ところが、復活させた Flying-V を弾いてみたら、パワーも歪もいまいち。
『あれ??? こんなもんだったっけ???』

普段使ってる Peavey V-Type には、The Tone Zone が付いてるし、
他のギターにも JB を付けてますから、それらに慣らされてしまった現在のおいらには、
パワーも歪も控え目に感じられちゃうんですね。

この Flying-V に標準搭載のハンバッカーは、とても素直なピックアップです。
パワーも歪も少ないとはいえ、十分使えますよ。
感じとしては、ダンカンJB のパワーを押さえた感じ。
ただし、JB や The Tone Zone のような倍音のリッチさは、無いです。
よくも悪くも、そこが素直。
だからといって、ハーモニクスが出にくいってことでは無いんですけどね。

JB や The Tone Zone って、A とか E のコードを押さえて、ジャーーーンって弾いた時に、
他のピックアップに比べて独特の倍音の豊かさがある。
「Rich Harmonics」って言葉がピッタリくるような・・・。

Flying-V のハンバッカーは、そういう倍音の独特さ(豊かさ?)が無いんです。
ま、普通のハンバッカーといえば、普通なのかな???

音色・音質って点では、JB に似ているんですけど・・・。

フロントピックアップは、搭載位置の良さがはっきりわかる。
ピックアップうんぬんより、その搭載位置が良さを引き出してるみたいな・・・。
ギブソンのフロントピックアップの搭載位置って、大きな意味があるのね。
ま、だからこそ、どのギターも22フレットまでってことかな。
24フレットまである Peavey のギターとは、あきらかに違います。
フロントピックアップを多用する人には、大きなポイントでしょうね。

パワーと歪が押さえ気味ってことに関しては、
アンプとして H&M-30 MarkII を使う場合、Peavey のギターの時は、ゲインが 7 で十分。
ところが、Flying-V の場合は、8 にしなきゃならないってところです。

それで普通に使えます。
だから、押さえ気味とはいえ、十分なんです。

あっ!
おもしろいことに、そんな押さえ気味というか控え目なはずのピックアップですが、
ピックアップの高さ調整をすると、音量が驚くほど変わります。

今まで使っていたハンバッカーは、どれも高さ調整したところで、
それほどはっきりとした音量の違いなど出ませんでした。

だから、まず弾きやすいように、フロントピックアップをエスカッションぎりぎり
の高さに調整し、リアピックアップは、そのフロントとの音量差が出ないように、
尚且つ、プレイの邪魔にならない高さに適当に調整していました。

リアピックアップの高さを、それほど意識しなくても良かったんです。
(意識したところで、それほど変化無かった・・・。)

ところが、Flying-V のピックアップは、かなり敏感!

ほんのちょっとの高さの違いで、音量が大きくなったり小さくなったり・・・。

リアピックアップの高さを調整するのに、結構時間が掛かりましたよ。
こんなの初めてです。

パワーと歪は押さえ気味でも、弦の振動を音としてとらえるマイクとしては、
とても優秀ってことなんですかね???

これで、倍音成分が豊かだったら、文句無いなー・・・。

Vol.ポットには、ハイパスフィルタとか付いていませんが、
ボリュームを絞ると、良い感じで音量が下がってくれます。
まるで、スムーステイパーフィルタ付きって感じ。
やっぱり、ボロくても国産のVol.ポットは、良い・・・。

大音量では試していないので、Vol.0 で、音量 0 になるかどうかは現時点で不明です。

ネックは、ナット幅40mmのナローネックですが、結構厚み(太さ)がある。
Peavey のギターが、うすっぺらいネックだけに、尚更厚く感じます。
しかし、弾きやすい。

20年前は、あんまり弾きやすいとは感じなかったけど、
現在は、かなり弾きやすく感じます。

指板の R が、300R(たぶん)ってところが、良いのかな?

シェイクハンドスタイルでのプレイに向いてます。

そういや、復活させた当初は、
弦高調整がうまくゆかず、やたら弾きにくかったんですが、
きっちり調整したら、弦高が高いにもかかわらず、弾きやすい。

指板と弦高の感じは、アコースティックギターみたいなんですけどね。
ナットからブリッヂに向けて、弦高が、徐々に高くなっていく感じというか・・・。

フロイドローズ搭載のギターの場合、
普通は、どの位置でも、それほど弦高が変わらないものです。
(おいらの Peavey の V-Type は、そうなんです。)

で、例えば、MSG の『キャプテン・ネモ』を弾こうとすると、
最初の方で6弦12フレットを使うけど、Peavey のギターだと、
これが弾きにくいというか押さえにくいというか・・・。

ところが、12フレット付近の弦高がより高いはずの Flying-V で弾くと、
以外とすんなり弾けちゃうみたいな・・・。

やっぱり、状況からすると、300R と思われる指板の R が、
シェイクハンドスタイルのプレイを助けてる気がするなー・・・。

ただし、絶対的に向いてないプレイがある。

それは、ライト・ハンド・タピング。
弦高の高さが裏目に出て、ものすごく弾きにくい。
正直、Flying-V では、ライト・ハンドは、出来なくはないけど、やりたくない。

で、トータルで考えると、Flying-V ってギターは、
シェイクハンドスタイルでプレイするブルース系のプレイには、ものすごく向いてる。

たまたまだけど、標準搭載のハンバッカーも、そういうプレイに向いてるといえる。

まるで、そのために作ったギターのようですわ!

ま、おいらのスタイルとは、ちょっと違うってことでもあるんだけど・・・。

あっ!
ひとつ、どうしても許せないのは、重量バランス。

ヘッドの方に重心がある。

だから、ストラップ付けて肩からぶら下げて、ギターから手を離すと、
ヘッドから下にドスンッと・・・。

常に気にしてギターを手で持ってないといけない。

なんと面倒臭いことか・・・。

ただでさえ立って弾くのが面倒なのに!

電気回路が入ってるザグリに、おもりを入れたくなりますよ。

とにもかくにも、20年の時を経て、Flying-V を復活させました!

もうホコリまみれには、しませんよ!!!
宝の持ち腐れには、しませんよ!!!

この Flying-V をうまく使っていく所存です。

こいつを活かせる曲を作れたら、良いですな・・・。

2007年06月10日(日)

2007年06月14日(木)追記

ほぼ毎日弾いていますが、
なかなか良い具合のセッティングが見つからない。
弦高の調整に戸惑っているんです。

現時点で、1弦以外に関しては、問題無し。
唯一、1弦だけ弦高調整しきれないというか・・・。

1弦だけ、やけに弦高が高くなってしまうんです。
そう感じるというか・・・。

1弦側を思いっきり下げて、6弦側を思いっきり上げるというような、
極端なセッティングも試しましたが、ダメですね。

おいらの好みには、なりません。

1弦だけ無視して、それ以外がうまくいくようなセッティングにしてありますが、
どういうセッティングにしたところで、1弦だけ弦高が、高いんです。

どうしてでしょう???

ブリッヂにも、ブリッヂのサドルにも問題は無いはずなんですが・・・。

で、ブリッヂの高さ調整では、どうにも調整しきれないと思えるので、
1弦だけ、ブリッヂのサドルを自分で削ろうかと考えています。

本当に、ほんのちょっとで良いはずなんです。

0.5mmとか、もしかしたら、それ以下・・・。

その程度で、おいら好みのセッティングになると思うんですが・・・。

どうして、このタイプのブリッヂは、各弦毎の弦高調整が出来ないんでしょうね?

シンクロナイズドトレモロみたいになってりゃ良いのに・・・。

レスポール等、ストップテイルピースタイプのブリッヂを使ってる人は、
この標準の弦高で、とりわけ何も感じないんでしょうか???

それとも、やっぱり自分でサドルの溝を削って弦高調整してるとか???

そういや、フロイドローズ系だと、高さ調整出来なくても、何ら問題無いなー???
なぜ???

とにかく、調整しきれないので、サドルの溝を削ることを検討中。
もし実施したら、またここにUPします。

その前に、現時点で前回の画像から変わってる箇所の画像をUPします。

No.

画像

コメント

01

上のNo.13の画像と比べてみて下さい。
OutPutジャックのナットを、黒いもの、
サビのないものに交換しました。

Peavey V-Type に標準で付いていたものを流用。

このナットのサビは、
見た目的にあまりに目だって格好悪かったので、
交換することにしました。

シールドのプラグが、直接触れるわけでもないので、
見た目的なものでしかありませんが、気分的に、
ずいぶん違うもんですよ。

他のビスも、サビの無いものに交換したくなってきた。

02

せっかくだから、リアピックアップです。
ポールピースのサビを削り取りました。
上のNo.14の画像は、まだ削り取ってない時もの。
比べてみて下さい。
    
2007年06月15日(金)登録:【生まれ変わった Burny FLYING-V 】へ続く・・・。